子どもが夜泣き。瞬時に目覚める妻。まったく気付かない夫。妻はろくに睡眠時間も確保でいない状態でもうろうとしながら子どもの世話……すぐそばで爆睡する夫!

「なぜアンタは起きない!!??それともわざとなの?寝たふりなの?」

二人の子どもでもあるのに、なんだか足並みがそろわない……。

旦那が子育てにどこか他人事なのはなぜなのでしょうか。また、父親の自覚をもってもらうにはどうしたらよいのでしょうか。脳科学的なアプローチからも考えてみましょう。

男性の脳は、そもそも子育てに適した構造になっていない?


女性は、進化の産物として、脳がとくに乳幼児期の子育てに俊敏に対応できるよう、特別な発達を遂げていたのです。
NHKスペシャル ママたちが非常事態!? ~最新科学で迫るニッポンの子育て~


女性の脳はマルチタスク型、男性はモノタスク型と言われています。それは進化の結果。狩猟をする男性と、育児や木の実の採集をしながら家を守る女性と役割分担をした結果なのだそうです。

【女性の役割】
・子どもの世話
・子どもが危険な目に合わないよう見守る
・木の実を拾う。果実を採取する
・住みかを整える

これらを常に複数同時にこなす女性の脳はマルチタスク型になったとされています。

獲物に集中するスタンスが基本の男性と、同時並行で複数のことをする女性。男性も女性も、それぞれの目的に合わせて脳を進化させたようですね。

母親が子どもが泣くとすぐに目覚めることができるのは、女性が子どもの泣き声に敏感に反応する脳の構造によるもののようです。夫が爆睡を続けられるのも、妻とは脳の構造が違うから。


じゃあどうしたら……だから、「父親脳を作る」


特に、核家族化で孤立しワンオペ育児をする母親にとっては、夫にも子育てに適応してもらわないとやってられないですよね。

また、男性がまったく子育てに向かないままかというとそうではなく、実際に育児にかかわることにより、脳が変化していくようです。父親脳は作れる!では父親脳の作り方を考えていきましょう。

・育児情報を頭に入れてもらう
・オキシトシンを高める
・父子の接触を増やす


旦那に育児情報を頭に入れてもらい、子育てに関する情報量の差を少なくする!


子育てに関する情報量の差も、夫婦の子育てに関する温度差を生みがち。母親は子どもが生まれる前からせっせと子育てに関する情報を集め、きたる出産育児にそなえます。

夫が子育てに非協力的な原因のひとつは「何をどうしたらいいのかわからない」ことです。


「どう扱っていいのか分からないから相手をしない」というタイプの夫には情報、やり方を伝えれば解決するかも。


ただし、「こんなことも知らないの」と自信を失わせることのないように。やる気がなくなると繊細な夫は育児に無関心になりかねないのです。


夫が育児情報をゲットするには


夫が育児情報を仕入れるためのメディアは父親教室や育児本などさまざまです。

妻が情報を伝えてもいいのですが、具体的なデータや根拠があったり、理論的に説明してあったり、エライ大学の先生が発信する情報の方が夫の頭にすんなり入るようです。

国や自治体も、パパのための育児情報を提供しているので利用してみてはいかがでしょうか。



イクメン仕様 子育て書き込みノート|父親の仕事と育児両立読本~ワーク・ライフ・バランス ガイド~|厚生労働省

こちらは、妻とお腹の赤ちゃんに対してプレパパがどうフォローしたらいいのか、どういう心構えでいたらいいのか。具体的に記載されたパンフレット。

妊娠期から子育て期の各タイミングにあわせて、今後、どんなスケジュールで育児が進むのか、書き込み式にもなっていてわかりやすい。夫への希望は具体的な時系列に伝えると理解されやすい。



父親ハンドブック|東京都福祉保健局

東京都が発行する「父親ハンドブック」は母子手帳ならぬ父子手帳です。母体の心身の変化や子どもの成長。それにあわせた父親の役割などのほか、子育てに必要な知識を掲載。


夫の脳内オキシトシンを高める


産後クライシスの記事でもご紹介した「オキシトシン」。母親のわが子への愛情・絆を強めるホルモンです。このオキシトシン、男性も育児に積極的に関わるほど放出され親子の愛情を高めるのです!
NHKスペシャル ママたちが非常事態!? ~最新科学で迫るニッポンの子育て~

オキシトシンは直接的にふれあうことで放出されるホルモンです。


・手をつなぐ
・マッサージ
・ハグ
・ペットをなでる
・キス、性行為など


オキシトシンは直接的なふれあいだけでなく、良好な対人関係が築かれているときにも放出されます。

・見つめ合う
・会話(家族団らん、井戸端会議、居酒屋などでの交流)
・人と一緒に楽しく過ごす
・感動する
・親切心から他人に奉仕する
・プレゼントを贈る
・思いやりの気持ちを持つ


オキシトシンが良好な対人関係があるときに放出される、ということはこんな悪循環が起こるとも考えられますよね。


育児に非協力的な夫と険悪な雰囲気になる
 ↓
夫にオキシトシンが放出されにくい状態を生む
 ↓
より夫が育児に非協力的になる

だから、日ごろから家族間での接触や良好な人間関係を維持して、夫のオキシトシン放出をうながしたいところ。

さらに、オキシトシンには親子の愛情が強まるだけでなく、次のような効果もあるそうです!


・浮気防止の効果がある
・子を育てる者同士(夫婦)の絆も強める


家内安全のためには、オキシトシンはとっても大切なホルモンですね~♪



父子の接触を増やす!


父親脳を作るてっとりばやくて具体的な方法は、「父と子の接触を増やすこと」です。接触を増やすには3つの目的が。



・オキシトシンの放出により父親脳を作る
・経験を積んで、子どもの接し方を学習してもらう
・育児に対するなめた考えを実際に体験することであらためてもらう


わが子との直接的な触れ合いにより、愛情が強まれば当然父子関係も良好に。良好な対人関係もオキシトシンを放出されるからいわば相乗効果に。

子どもと接触する回数が多ければ育児スキルを身につける機会も多くなりますし、育児経験を積むことでそれもまた子どもへの愛着も生まれまることに!



夫と子どもだけで過ごす機会を作る!


危なっかしくて、とても夫と子どもだけにすることなどできない!というほどでもないなら、むしろ積極的に「夫と子だけで過ごす機会」を作ってみては。

というのも、父親というものは母親が一緒にいると、父親脳をサボる生き物のようなのです。



子育ての主たる担い手となった男性の脳は、通常母親の脳に見られるのと同じような働きをする(中略)「母親がそばにいる間は父親の扁桃体が休んでいる」が、母親がいなくなると活発化する
イクメン男子の脳はママに似てくる-子育ての研究|Bloomberg


一緒にいるのに、「泣いてるよ~」「ウンチしてるよ~」という無責任な夫の発言にイラっとしたという経験はありませんか。夫も悪気があるのではなく「扁桃体が休んでいる」という状態なのかもしれません。


夫と子どもだけにする機会が多い方が父親脳を強化しやすい。


「ママがいるからママがなんとかしてくれる」という他人事から当事者意識へスイッチを切り替えてもらうためにも、「父と子だけで過ごす」ことは有効のようです。

また、「仕事に比べて育児なんてチョロイ」と考えている夫に、実際に体験してもらうという目的も。もし、実際に体験して「やっぱ育児チョロイ」と言うのなら、ぜひコツをご教示いただきたいですね!



接触の多さが自分の子だという確信を与える


子どもと直接的に触れあう時間を夫が取れない場合、できるだけ子どもの情報を伝えるようにしたいもの。間接的なものでも、接触はないよりあった方がよいのです。

「今日はハイハイした、歩いた、初めて○○を食べた」などのわが子の情報を夫に提供。写真や動画も使いましょう。ブログやInstagramなどを使って育児日誌として共有するのも。

その際、「あなたの動画を子どもに見せたらすごくうれしそうだったよ~」など、子どものリアクションも含めて伝えます。

また、「寝方がそっくり」「お調子者なところがそっくり」などと夫と子どもが似ている部分を無理にでも見つけて指摘し続ける。顔は似てなくてもなにかは似ている!

夫と情報を共有できるアプリを利用してみるのもいいかもしれません!

育児・子育ての記録 おすすめアプリランキング| iPhone/iPadアプリ| Appliv

育児・子育ての記録 おすすめアプリランキング|Androidアプリ | Appliv



夫婦(めおと)産後手帳


アナログ派なら(株)アイナロハが発行する「夫婦(めおと)産後手帳」はいかがでしょうか。

【概要】
・産後8週間、妻が毎日の体調と気持ちを記録する欄
・記録に対して夫と妻が交互にコメントを書く欄
・家事・育児の役割分担のためのチェックリスト

所沢の家事代行:産前産後サポート「ままのわ」 夫婦 産後手帳



育児ノート


「育児ノート」は夫と共有できる育児記録アプリのひとつです。

育児ノート: 授乳タイマー, 睡眠とおむつ交換の記録|iTunes| Appl

【概要】
・赤ちゃんの生活リズムを把握(睡眠、授乳、おむつ交換など)
・赤ちゃんの健康管理(病気、薬の記録、予防接種のスケジュールなど)
・赤ちゃんの成長記録(初めて寝返りをうった日、言葉を話した日など)

>>>育児ノート【iPhone版】

>>>育児ノート【Android版】

「育児ノート」は経験からの予測、ではなくデータから予測できるので、ふだん育児にあまりかかわれない夫でもスムーズにかかわることができそう。

また、帰宅した夫に「ごはんまだ?部屋汚いよ。なんで育児してるだけなのにちゃんと家事もできないの?」なんて言われたら、赤ちゃんの世話で一日が終わってしまったことがわかる記録を差し出す、という使い方もありそう……。

「子育ては大変なの!」と漠然と夫に伝えるより、具体的な育児記録を見せた方が、断然明確に伝えられるわけで。



まとめ


父親脳の作り方についてご紹介しました。「夫の子どもでもあるのに、妻がなんでここまでしないといけないのか」という気もします。もちろんこんなことをしなくても自覚がある父親もいますが、ない父親も多数いる。

自覚のない父親にとって、子どもとは「突然家庭にあらわれ居候する宇宙人」。「なんか知らんけどいつも小さいのがウチにいる」という存在なのです。

夫が父親脳をはたらかせて、妻と育児の仲間意識を持つことは産後クライシスを防ぐこととなります。夫の父親脳作りにトライしてみてはいかがでしょうか。

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